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岩渕潤子×三好怜子
2013.11.26
百年後も大学がその理念を継承できるように 寄附というシステムは不可欠だ

第3回

卒業後も大学と繋がっていることを実感して貰う

岩渕潤子 三好怜子 対談

三好
卒業してすぐの頃は寄附するお金を持っていなかったりしますし、お金が貯まった頃には大学との距離が開いていたりしますよね。
岩渕
だから、繋がっていることが大事なわけです。さっきの北野高校はその好例ですね。繋がっていれば、いまその人がどこで何をしていているか、ということが把握できる。アメリカの美術館は、寄附してくれそうな資産家のあらゆる個人情報を取得している。それが寄附を集める基本情報になっているわけです。
三好
でも、どうやって卒業生と繋がっていくかというのは、問題ですね。
岩渕
寄附金が欲しいから繋がっていて欲しいというのでは、もちろんダメでしょうね。
発想の転換が必要で、寄附金を貰うのではなく、卒業生に何をしてあげられるかを大学が考えないといけない。
北野高校の同窓会も先輩からの体験談やメッセージがあるだけでも、若い卒業生には励みになるし、役に立つのです。
また、年輩のOB、OGは自分の経験を語りたい。たとえば、WEBだけじゃなく、物理的な場所を提供してもいい。慶應義塾大学は、全員が使えるわけではありませんが、伝統的には、福沢諭吉が創設したということで、銀座の交詢社がサロンになっている。卒業生だけにしか使えない施設、東京に出てきた際に宿泊も出来る、そんな施設があると魅力的でしょう。

卒業後も自分は大学と繋がっている、大学はこんなことを提供してくれていると実感できることが大事になってくる。もちろん、施設だけではなく、イベントも積極的に行っていく方が良いですよね。

岩渕潤子
神奈川県生まれ。
高校卒業後は米、伊、英などの大学、研究機関で学ぶ。
1991年、慶應義塾大学文学部のアートマネジメント講座において、ニューヨーク、ホイットニー美術館での給費研究員としての経験を評価され、講師として招請を受けた。
静岡文化芸術大学文化政策学部助教授(後に准教授)就任。教育科目の領域としては、文化施設運営論、芸術環境論、メセナ論、アートマーケティングなどを担当。
2004年12月、慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構専任教授、2010年4月から2012年3月までは慶應義塾大学大学院・政策メディア研究科教授。
アグロスパシア株式会社を2012 年11 月20 日に設立。2013 年4月から青山学院大学総合文化政策学部・客員教授。
独立行政法人国立美術館・博物館評価委員会委員を2001 年から2008 年まで務めたほか、
東京芸術大学美術館・評議員、芸術選奨(芸術振興部門)推薦人、及び、選考委員などを
歴任し、現在も公職多数。
著書 『ニューヨーク午前0時 美術館は眠らない』朝日新聞社、『億万長者の贈り物』日経新聞社、『美術館の誕生』中央公論新社、『美術館で愛を語る』PHP 研究所ほか、共著・編著多数。

目次

第4回
インセンティブがないと、誰も寄附したいとは思わない
第5回
大学ベンチャーへの投資など、寄附の形態は沢山ある
第6回
卒業生とのつながり、寄附金を集めるシステム、その両輪が必要。

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